ヴィーナスとマルス Venus and Mars
サイズ:69 x 173 cm ロンドン ナショナルギャラリー蔵
作 者:ボッティチェリ・サンドロ Botticelli, sandro (イタリア 1444-1510)
ヴェスプッチ家の依頼により、古代ギリシャの詩人ルシアンがアレクサンダー大王の結婚について書いたecphrasisにヒントを得て描かれています。
この絵は、愛の力が、軍神をも打ち負かすことをテーマとしています。
草地に、互いに向き合って座る二人の神の背景には、マートル木々(ビーナスの木)が描かれています。
ヴィーナス(愛の女神)は高級な白と金のガウンを着て、眠っているマルス(戦争の神)を注意深く監視しています。
マルスは、甲冑を脱ぎ捨て、白い布のみで赤いマントに裸で横たわっています。
二人の間で、小さい羊の足に、角、尻尾を持つサテュロスが、軍神の武器と鎧兜で悪ふざけして遊んでいます。
このうちの一人が、古代に狩猟用の角笛として使用されたトリトンシェルをマルスの耳元で吹いています。
ヴィーナスがマルスの暴力性をコントロールするということで、ルネサンスのテーマであった愛とヒューマニズムを良く表している作品といえます。
インターネット美術館・インターネットギャラリー http://www.h4.dion.ne.jp/~mottod9/sub033arthistory.htm
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